ここ数年で、原油価格がかなり高騰していますね。ガソリン価格もあがって、我々庶民のお財布がチクチク攻撃を受けています。
こんな未来を予想していたのか、自動車メーカーは以前からハイブリッドエンジンという強い味方を量産してくれている。
一方、未だにノーマルのガソリンエンジンの設定が各メーカーでラインナップされてもいる。
そこで、ふと思ったのが、本当にハイブリット車のほうがコスパが良いのかな?、と言う事。
そう思って、一般的な車の買い替えの目安の走行距離の10万km走破した時にハイブリット車とガソリン車でどちらがお得か計算してみました。
こんな感じで比較してみる
基本情報
まず、比較する車両の基本情報。ヤリスの最上位グレードの車両本体価格、および燃費は以下の通り。
- エンジン形式:
- ハイブリッド
- ガソリン
- 車両本体価格:
- ハイブリッド:2,496,000円
- ガソリン:2,154,000円
- 燃費(WLTCモード):
- ハイブリッド:35.4km/L
- ガソリン:21.3km/L
予め言っておくと、今回は単なる燃費の比較ではまくて、ガソリン販売価格毎に一番お得だったエンジンの種類は何だったのか。
もっと砕けて言うと、「ガソリン価格が〇〇円の時はガソリンエンジンが一番安あがりで、〇〇円の時はハイブリットが一番安あがりだ」的なこと。
乗り出しまでの価格差は252,300円
価格はメーカーのホームページにあるメーカー希望小売価格(2024年4月現在)。
2台の単純な車体価格の差は、342,000円。
しかし、エコカー減税と環境性能割の関係でハイブリットは税制上の優遇がある為、正確な比較ができない。
そこで、上記の2車種の乗り出しまでに必要な金額の差額を調べると、ハイブリット車が 252,300円分割高という結果だった。
試しにガソリン単価計100円/ℓで計算してみる
次に、カタログ燃費からハイブリット車とガソリン車で10万km走破するために必要な燃料の量(ℓ)を求める。
すると、ハイブリット車で10万km走破するためには2825ℓ、ガソリン車で走破するためには4695ℓの燃料が必要だとわかった。
この数字(ℓ)にガソリン単価を掛け算すれば10万km走破するために必要な燃料費が計算できる。
試しにガソリン単価計100円/ℓで計算してみると、
- ハイブリット車:2825ℓx100円/ℓ=282,500円/10万km
- ガソリン車:4695ℓx100円/ℓ=469,500円/10万km
469,500円から282,500円を引き算すると187,000円
乗り出し差額252,300円と187,000円を比較すると、252,300円の方が65,300円高いので
「ガソリン単価100円ではハイブリット車が65,300円損している」という結果になる。
やっぱりハイブリット車はお得
結論を言うと、ハイブリット車はガソリン車よりお得。
しかしながら、自分のライフスタイルに合った選択をしないとお得にならない事が以下の事からわかる。
「ハイブリットは元が取れない」は昔の話
ヤリスが発売開始した2020年、その頃のガソリン価格は平均で120円/ℓだった。
120円/ℓを基に上記の計算式で計算すると、「ハイブリット車が 27,903円損」という結果になってしまった。
当時は、ガソリン車でも燃費の良い車には減税がされていたので金額差はさらに大きなものだったはずなのでガソリン車を選択した人も多かったと思う。
しかし、この計算を2023年のガソリン平均価格 160円/ℓで行うと、「ハイブリット車が 46,896円お得」となり、ハイブリット車のコスパがガソリン車を上回る。
ちなみに、ガソリンの価格が135円/ℓで計算するとハイブリット車とガソリン車のコストの差はイーブン(元が取れる)になる。
なので、車を買ったら10万km乗る予定の人には、ガソリン価格が135円を下回らない限りハイブリット車を選ぶ事を強くオススメしたい。
5万kmで乗り換えるとハイブリット車は損
では、もし仮に5万kmで乗り換えてしまうとどうなるのか。
10万kmでの話の時に、「お得」とい結果になった2023年のガソリン平均価格 160円/ℓで計算すると。
なんと、「ハイブリット車が102,702円損」。ちなみに5万kmでで元が取れる為のガソリン価格は270円/ℓ。
では、ガソリン価格160円/ℓで、いくら走れば元が取れるのかと言うと、8万5千km走ればOKという結果になった。
やっぱり、それなりに走行距離を稼がないとダメなんだね。
はたして、5万km以下の乗り換えでハイブリット車がガソリン車よりコスパで上回る日は来るのだろうか?
最後に
でも、車選びって、燃費だけじゃない。乗り心地や環境への配慮も大事。ハイブリッド車はエコで、排出ガスも少ないから、地球にも優しい。
だから、車を買うときは、燃費だけじゃなく、将来のエネルギーの流れや自分の使い方も考えて選びたいところ。
そしたら、地球にも自分にもいい車が見つかるかもしれない。